うおづの水循環

mizujun

標高差2415メートル。奥行きわずか25キロ。

 3000m級の急峻な峰々が連なる立山連峰を背景に、目の前に富山湾が広がり、春先や冬季には海上に蜃気楼が出現する街、富山県魚津市(うおづし)。海抜0mから山岳地帯までの奥行きは、わずか25キロという大変急峻な地形から成り立っています。山からの雪解け水は大小の川や伏流水となり、冷たく清らかなまま、一年中、富山湾に注ぎ込んでいます。
日本海で蒸発した海水は、雲となり、雨や雪を魚津の大地に降らせます。雨や雪は水となり、川から流れ、海へと戻るのが6割、1~2割は大地に吸収され、伏流水として浸透していきます。標高800〜1200mに降った雨や雪は10年~20年の歳月をかけて「海底の湧き水」として海底からじわじわと溢れ出ています。この間土壌は水にミネラル等の栄養分を与えてくれています。

 古くから漁村の人々は、長い経験の積み重ねから、森と海の環境はつながっていることを知り、海と深い関わりを持つ森林を「魚付林(うおつきりん)」と呼んで大切に守ってきました。
 このような水の循環が一つのまちで完結していること、そしてその循環をひと目で見渡せる特異な地形は世界的にも稀で、この貴重な水の循環システムは「魚津の水循環」と名付けられています。魚津の水やお米、魚がおいしいのは、優れた水質が「魚津の水循環」によって保たれているからなのです。私たちは、今後もこの「魚津の水循環」が維持される環境を守る取り組みを続けなければなりません。